現場から伝える私の災害看護論 暮らしに伴走する試み
現場から伝える私の災害看護論
□ 宮城恵里子 著
定価1,944円(本体価格1,800円+8%税)
A5判/112頁/ISBN:978-4-87804-112-9

時々のナラティブの結晶が
ユニークな実践的看護論になりました

 被災者のみなさんと伴走してきた「て・あーて」の8年間
時々のナラティブの結晶がユニークな実践的災害看護論になりました(川嶋みどり)

本書は,東日本大震災直後,塩釜市の拠点病院へと支援に向かった著者が,川嶋みどり氏(日本て・あーて推進協会代表,日本赤十字看護大学名誉教授)の呼びかけによるベテラン看護師の支援団体「東日本これからのケア」(その後,日本て・あーて推進協会に発展)事務局として奮闘した体験をもとに書かれました。

東松島市・石巻市などを拠点に,仮設住宅,災害復興住宅に暮らす被災者の暮らしに寄り添い,また被災地の看護師とも連携したベテラン看護師たちの活動をまとめたものです。

そのときどきに出会った人とのかかわりを通して,暮らしをととのえることの大切さを伝えます。

ハンドケア,フットケア,爪切り,タッピングタッチ――人の手を用いて行なうケア(川嶋氏の命名による“て・あーて")が,被災者のこころにふれる。その支援のバトンは受け継がれ,現在も宮城県内で続いています。

そして,その体験をとおして,著者は看護師が被災地における中・長期支援の要となり得ることを確信していきます。

仮設住宅,災害復興住宅での暮らしが抱える課題を前に,被災者と看護師がともに取り組んでいった貴重な体験が詰まった一冊です。

目次

第1部
 看護師グループ,3・11後の中長期ケアに挑戦
 第1章
 支援活動の始まり
  1.3・11,そのとき私は
  2.翌日,災害拠点病院へ
  3.災害拠点病院での活動(初期)
  4.深夜の帰路
  5.避難地域の病院へ
  6.3か月後,再び災害拠点病院へ
 第2章
 看護師たちによる本格的な支援活動―暮らしに伴走する試み
  1.「時間がある人,集まって」の一言から始まった
  2.活動の拠点となった仮設住宅
  3.「なでしこ茶論」を始める
  4.七夕飾りにこめられた思いを知る
  5.立場を超えて
  6.仮設住宅から復興住宅へ活動の拠点が移す
  7.被災者の暮らしに寄り添って見えたこと
  8.地域活性化復興モデル事業に参加して
  9.被災者支援事業で感じた活動の限界――世代間のコミュニケーション
第2部
 被災した人々の暮らし
 第1章
 人々の暮らしの場の変化
  1.避難所から仮設住宅,そして災害公営住宅へ
  2.避難所では救急車を呼ぶのがためらわれた
  3.仮設住宅での暮らし
 第2章
 人々の暮らしに寄り添って
  1.流しが狭い
  2.病院に行くのに1回1万円
  3.買い物の送迎バス
  4.「なでしこが咲いたの」
  5.旅行に出かける
  6.お風呂は入らない
  7.生と死のはざまで
第3部
 支援された看護師,支援した看護師たちの語り
 第1章
 そのとき,被災地の看護師たちは
  1.被災地の看護師たちへのインタビュー
  2.被災した看護師たちの実践
  3.自らも被災した看護師たちの思い
  4.原発被害に直面して
  5.看護管理者として
 第2章
 支援に入った看護師が被災者の看護師たちに向き合う
  1.ベテラン看護師たちの支援に対する思い
  2.高齢社会におけるベテラン看護師が果たしうる役割
  3.なぜ,このような活動が継続できているのか
  4.ベテラン看護師だからこそできたケア
第4部
 改めて看護とは―私の災害看護論
  1.看護師も環境のひとつ
  2.ほめ言葉を取り入れる
  3.「できない」ではなくて「……ならできる」。できることを探す
  4.明るい表情で
  5.ユーモアセンスを持つ
  6.興味あることを話題に
  7.日々の暮らしから
  8.憲法で保障された人権(暮らし)を守る立場で
あとがき

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