今、なぜ固定チームナーシングなのですか−平成16年度固定チームナーシング全国研究集会

 9月12日,固定チームナーシング全国研究集会が1,700余名の参加者を得て,今年も神戸ポートピアホテル・神戸国際会議場において開催された。メインテーマは「今,なぜ固定チームなのですか」。
 プログラムの午前中は杉野元子氏(看護組織開発研究所所長)の進行による「講演とフォーラム」が行なわれた。研究集会11年目にあたり,西元勝子氏(固定チームナーシング研究所所長)が「今,なぜ固定チームなのですか」のテーマで基調講演をされた。質の高い看護実践を目指す看護チームに欠かせない問題解決のツールとして,多くの臨床看護現場に定着している固定チームナーシングですが,医療そのものが大きく問われている変革期に,あらためて固定チームナーシングの基本理念から,運用の実際について講演でした。特に臨床看護職が社会的要請に応えるために,今取り組まなければならない課題の中で,医療内容の高度化・複雑化として,疾病構造の変化や高齢者の増加,医療経済の緊迫と病院・施設経営の効率化,また,情報開示とプライバシーの問題など,時代の変化に伴い看護現場もさまざまな課題を抱え,変革を求められ状況下で,固定チームナーシングをどう有効に運用し同問題解決を図れるかについて,示唆に富んだ内容を提示された。
 フォーラムでは,参加者から,講演内容について自施設の状況から活用のより具体的な質問が出され,それに対する詳細が演者より追加講演され,実り多い基調講演であった。

 昼休みのランチョンセミナーは,聖フランシスコ病院・看護部が「病める人のよき理解者として−固定チームナーシング導入から師長会での展開」と題して,看護師長会と地域連携室のメンバーが,パワーポイントを駆使して,美しい長崎の町を紹介しながら,臨場感あふれる活動のプレゼンテーションが行なわれた。

 午後はポスターセッションを含む14分科会に分れ,110題の演題発表があった。固定チームナーシングの導入と課題・リスクマネジメント・現任教育・評価,そして精神看護・手術室看護・外来看護・母性病棟・ICU−救急救命,療養病棟−介護施設における固定チームナーシングと,あらゆる看護場面における固定チームナーシングの実践報告に,活発な質疑が繰り広げられ,熱のこもった体験的研究集会が展開された。

 11年目を迎えた全国研究集会は,1,700余名という大人数にもかかわらず,実に行き届いた運営がなされていて,混乱もなく気持ちよく進行していたのは,各施設からグループで参加され,学びを現場に持ち帰って活かそうという,参加者の意識もあったのではないかと感じさせられた充実した会でした。