めざせ! 輝く看護管理―協働・挑戦・発展―
―第37回日本看護学会―看護管理
2006年10月25〜26日,埼玉県・大宮ソニックシティにおいて第37回日本看護学会−看護管理(学術集会会長・向田良子)が2,000余名の参加を得て開催された。
今年度の医療制度改革の大きな柱の一つに上げられた「平均在院日数の短縮」,また診療報酬改定では新たに設置された看護師配置基準など医療・看護現場はめまぐるしい変化に直面し,厳しい状況の元に体制の変革や環境の整備等さまざまな対応が迫られている。
まさに苦難の時代とも言える今,看護管理に求められているものは何かを軸に,各方面からの多彩な取り組みや課題など口演・示説含め342題が発表され,熱心な質疑ももたれていた。他に特別講演・シンポジウム・教育講演も行なわれた。
特別講演は「世界の山々をめざして−夢を成功させるには」のテーマで登山家・田部井淳子氏が講演された。
女性で世界初の7大陸最高峰登頂を成し遂げられた田部井氏のお話は実に興味深く,一人では成し遂げられない登山のダイナミズムは,組織の中で集団として力を発揮する機会の多い看護にも通じることが多く語られた。そして“夢はいつか実現する”という氏のメッセージは力強く会場に浸透している印象を受けた。
また,シンポジウム「新人看護師をどう育てるか」では,行政の立場から・柴田秀子氏(厚生労働省医政局看護課),看護管理の立場から・中澤典子氏(特定医療法人財団石心会川崎幸病院),看護教育の立場から・鶴田惠子氏(日本赤十字看護大学),企業の新入社員教育の立場から・浅田洋二氏(株式会社トクヤマ・人事グループ人材開発担当)の4人の講師が,それぞれ人を育てることの難しさと醍醐味を語られた。
“教育は人なり”といわれているが鶴田氏の語った「育てるのではなく,育つ環境を作る」ことも重要な役割であるというお話は,4人のシンポジストにも共通したキーワードであり,人が育つ環境をどう作っていくかが今後大きく問われていることも示唆された学会であった。 |